財務戦略
2022/01/24
オンラインレンディング(オンライン融資)は、「少しでも早く融資を受けたい」、「借入実績がない」といった場合に利用しやすい融資です。
主に、中小企業や個人事業主など、大企業と比べて信用力が低い個人・法人に使用されています。ここでは、オンラインレンディングの特徴やメリット・デメリット、主要サービスについて詳しくご紹介します。
目次
オンラインレンディングとは、インターネットで申し込みから診査、融資までが完結する融資のことです。記録されたスコアから融資の可否が決まるため、「スコアレンディング」とも呼ばれています。
従来の融資では、金融機関の窓口へ出向き、申込書と必要書類を提出後、対面で審査が行われる流れが一般的でした。
オンラインレンディングは、このような手間と労力を削減し、スピーディーな融資を実現する方法です。
オンラインレンディングが注目されている背景には、近年の「FinTech(フィンテック)の発展」と「中小企業や個人事業主の借り入れニーズ」があります。
FinTech(フィンテック)は、金融(Finance)と技術(Technology)から成り立つ造語で、情報技術を用いて金融サービスを便利にすることを指します。
代表例は、インターネット口座からの振り込み、ECサービスで利用できるクレジットカード決済などです。このFinTechの発展により、これまで難しかった中小企業や個人事業主へのスピード融資を実現できるようになりました。
中小企業や個人事業主は大企業と比べて融資審査に通過することが困難で、より入念な審査が必要です。
そのため、融資を受けるまでに1週間以上かかり、ビジネスチャンスを逃してしまうケースが後を絶ちませんでした。そこで登場したのがオンラインレンディングです。
オンラインレンディングは海外の先進国では大きな発展を遂げており、日本国内でも大手銀行をはじめとする多くの金融機関がオンラインレンディングの導入を開始しています。
オンラインレンディングの利用を検討する際は、そのメリットについて整理しておくことが大切です。オンラインレンディングには、次のようなメリットがあります。
オンラインレンディングの最大のメリットは、申し込みから融資までがスピーディーなことです。AIやスコアリングによる効率的な審査によって、従来の融資と比較して素早く融資の可否を判断できるようになりました。
マンパワーを最小限に抑えることで、融資審査の増加に伴う人件費の増加を最小限に留めることができます。
金融機関が営業していない休日や夜間などにも申し込めるため、例えば金曜日の夕方に急に融資が必要になってもオンラインレンディングであれば融資を受けられる可能性があります。
申し込みから融資を受けるまでにかかる期間は最短1日です。従来の融資では1~1.5ヶ月ほどかかるケースもあることから、革新的なスピードを誇ると言えます。
そして、金融機関の窓口へ行く必要もなく、手間や労力、交通費も削減できます。
従来の融資は、貸し倒れリスクを抑えるために保証人や担保が必要なケースがほとんどです。これは、審査において返済能力ではなく借入実績が重視されるためです。
返済能力が十分にわからない状態で貸し付けるため、保証人や担保でリスクを抑えるしかありません。
一方、オンラインレンディングは、そのほとんどが保証人や担保が不要です。これは、日々の取引データを元にAIが分析・融資の可否を判断するためです。
取引データから返済能力がわかるため、担保や保証人の必要性を正確に割り出すことができます。その結果、十分な返済能力があるのに、借入実績が不十分なために融資を受けられないケースを減らすことができました。
また、金融機関としても不要な担保や保証人の審査が不要になり、人件費を削減するメリットを得られます。
3.分別の利益
この3つの権利がないということは、簡単に言うと連帯保証人になれば、債権者(実際に借入をした本人)と同等に扱われ、保証人なので、本人が応対して欲しいという言い逃れができません。
オンラインレンディングでは、銀行口座の入出金履歴やSNSデータ、会計ソフトの入力データなどを元に審査します。従来の審査で必要な決算表をはじめとした提出書類の数が少ないため、速やかに申し込みできます。
必要書類は紙ではなく、画像やPDFで提出することが基本です。
オンラインレンディングには、次のような種類があります。
AIスコア・レンディングとは、個人や企業などの情報に基づき、信用をスコアリングして融資の可否を判断するオンラインレンディングです。主に、次のような情報を使用します。
このように、従来の融資では使用しないデータもスコアリングに使用します。スコアリング後にハイスコアな情報へ更新することで、融資可能額のアップや金利引き下げも期待できます。
バランスシートレンディングとは、会計ソフトへの入力内容やインターネット口座の入出金データなどを元に審査をするオンラインレンディングです。
P2P融資とは、借入を希望する個人と貸付を希望する個人をつなぐプラットフォーム上で行われるオンラインレンディングです。
海外ではある程度普及していますが、日本では個人の返済能力を判断する方法が確立していないことから普及が進んでいません。
オンラインレンディングの利用を検討する際は、メリットだけではなくデメリットにも注目が必要です。オンラインレンディングには、次のようなデメリットがあります。
オンラインレンディングは、従来の融資と比べて金利が高い傾向にあります。従来の融資はおおむね3%以下に設定されていますが、オンラインレンディングは3~15%程度が一般的な金利です。
金利が高くなればなるほどに返済総額が高くなるため、オンラインレンディングの利用は慎重に検討した方がよいでしょう。
バランスシートレンディングは、金融機関と連携している会計ソフトの入力データしか審査に使用できない場合があります。使用している会計ソフトがその金融機関と連携していない場合は、他の融資方法を選択せざるを得なくなるかもしれません。
金融機関が保有している過去のデータと現在のデータを比較する場合もあります。その場合、金融機関と連携している会計ソフトの利用を今から始めても、審査を断られる可能性があるのです。
オンラインレンディングの利用が適しているのは次のようなケースです。
オンラインレンディングには、次のような特徴があります。
このように、可能な限り早く融資を受けたい方に向いています。従来の融資よりも金利が高い傾向にあるため、時間に余裕がある、保証人や担保を用意できる、などの場合は従来の融資を選ぶ方がよいでしょう。
使用している会計ソフトと利用したい金融機関が一致している場合、オンラインレンディングを利用できます。ただし、過去のデータがない場合は審査を断られる可能性があります。
金融機関との取引実績が十分にある場合、オンラインレンディングを利用できる可能性があります。普段から取引をしていない金融機関よりも、付き合いが長い金融機関のオンラインレンディングを検討しましょう。
国内のオンラインレンディングの主要サービスを4つご紹介します。
三菱UFJ銀行のBizLENDINGは、15%未満の金利で10万~1,000万円まで借り入れできるオンラインレンディングです。利用条件は次のとおりです。
りそな銀行のSpeed on!は、1.0~9.0%の金利で100万~1,000万円まで借り入れできるオンラインレンディングです。利用条件は次のとおりです。
みずほ銀行のみずほスマートビジネスローンは、1%台~14.0%の金利で10万~1,000万円まで借り入れできるオンラインレンディングです。利用条件は次のとおりです。
LENDYの連携対象サービスは、国内2,700以上のオンラインバンク、MoneyForwardクラウド会計・クラウド確定申告、弥生会計オンライン・やよいの青色申告オンラインなどです。
そのほか、Amazonや楽天、BASE、Airレジ、ランサーズなどとも連携しています。利用条件は次のとおりです。
オンラインレンディングは、少しでも早く融資を受けたい中小企業や個人事業主におすすめの融資サービスです。今回、ご紹介したメリットやデメリット、主要サービスなどを参考に、オンラインレンディングの利用を検討してみてはいかがでしょうか。
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