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財務戦略

プロパー 融資とは?メリット・デメリット・審査に通過するためのポイント

2022/01/31



 

企業が金融機関から融資を受ける方法には、プロパー融資や保証付き融資、ビジネスローンなどがあります。この中でも、特にハードルが高いのがプロパー融資です。他の融資方法とは異なる特徴があるほか、利用するメリットが大きい手法のため、融資を受けたい企業は事前にチェックしておきましょう。


ここでは、プロパー融資とは何か、保証付き融資やビジネスローンとの違いやメリット・デメリット、審査に通過するためのポイントなどについて詳しくご紹介します。


プロパー融資とは

 


プロパー融資とは、信用保証協会の保証を利用せず、借りる人と銀行が直接契約を交わすタイプの融資のことです。それでは、保証付き融資やビジネスローンとプロパー融資の違いについて、詳しく見ていきましょう。


保証付き融資との違い

 


保証付き融資とは、信用保証協会の保証を利用して銀行がお金を貸すタイプの融資のことです。信用保証協会は、融資額の100%あるいは80%を保証するため、銀行は貸し倒れのリスクを抑えることができます。コロナ融資も、保証協会のセーフティネット保証の一部です。


一方、プロパー融資は信用保証協会の保証を利用しないため、貸したお金が返済されない場合は銀行が100%損をします。


ビジネスローンとの違い



ビジネスローンとは、ビジネスへの利用を目的として融資する金融商品です。多くの金融機関がビジネスローンを提供しています。プロパー融資と同様に信用保証協会の保証を利用しないため、貸し倒れのリスクがあります。プロパー融資と比べて審査基準が低い傾向にある一方で、金利は比較的高く設定されています。



審査基準が低い場合は貸し倒れリスクが増加するため、金利を高く設定して万一の際の影響を抑えているのです。プロパー融資の審査には通過しなかったが、ビジネスローンの審査は通過できたというケースは少なくありません。そのため、プロパー融資の審査に通らなかった場合の選択肢として覚えておくとよいでしょう。



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プロパー融資のメリット

 

メリットデメリット


プロパー融資は、ビジネスローンや保証付き融資などよりも優先的に選びたい融資方法です。プロパー融資のメリットについて詳しく見ていきましょう。


保証料が不要



保証料は、信用保証協会の保証を利用するために必要な費用です。プロパー融資は、信用保証協会の保証を利用しないため保証料はかかりません。保証料は保証の種類や融資を受ける企業の財務状況で異なりますが、融資額の0.5~2%前後が相場です。保証料の計算方法は次のとおりです。



融資額×保証率×保障期間(月数)÷12ヶ月



例えば、融資額が1,000万円、保証率が年1.2%、保障期間が24ヶ月、満期一括返済の場合は、次のように計算します。

1,000万円×1.2%×24ヶ月÷12ヶ月
=240,0000円



融資額が高くなればなるほどに保証料も高くなるため、融資を受けたい金額が高い場合は可能な限りプロパー融資を選択したいところです。


限度額に制限がない



プロパー融資の融資額には上限がありません。審査の度に銀行側が融資額を決めるため、返済能力や信用性次第では希望額を借り入れることができます。


一方、保証付き融資は無担保で8,000万円、担保ありで2億8,000万円の上限額が定められています。もちろん、上限額を借り入れるには、それだけ返済能力や信用性が高くなければなりません。


一般的には、最大でも年商程度が限度額です。通常は月商の2~3ヶ月程度が枠の利用限度と理解しておいてください。



MEMO
銀行の考える運転資金の算出方法は


経常運転資金の計算式


①売上債権(売上債権=受取手形+売掛金)+②棚卸資産-③買入債務(買入債務=支払手形+買掛金)=経常運転資金


「経常運転資金は①売上債権と②棚卸資産の合計から③買入債務を引いた不足分」です。


融資審査の際、融資額の1つの基準とされます。



金利が比較的低い



プロパー融資は、保証付き融資やビジネスローンと比較して金利が低く設定されています。これは、貸し付け先を信用力や返済能力が高い企業に限定しているためです。


つまり、貸し倒れのリスクが低いため、それだけ金利を抑えることができるのです。一方、保証付き融資やビジネスローンはプロパー融資と比べると貸し倒れのリスクが高いため、金利が高く設定されています。



なお、保証付き融資は信用保証協会の保証を利用するため、ビジネスローンよりも金利が低い傾向にあります。


審査が早い



プロパー融資は、保証付き融資やビジネスローンと比べて審査スピードが早い点もメリットです。保証付き融資では、銀行だけではなく信用保証協会の審査も受ける必要があります。また、審査に通過できなかった場合の時間的ロスが他の融資と比べて大きくなります。ビジネスの場では、1分1秒でも早く融資を受けて行動することが求められる場合もあるため、プロパー融資は重宝することでしょう。



新規融資利用の場合は、プロパー融資の審査期間は2~4週間程度、保証付き融資は1~2ヶ月以上かかることが一般的です。


審査に通過すると信用力が上がる



プロパー融資の審査基準は高く、融資を受けられない可能性も十分にあります。その一方で、審査基準が高いからこそ、審査に通過できれば企業の信用力が上がるというメリットもあるのです。


例えば、大手銀行のプロパー融資の審査に通過できれば、「大手銀行のプロパー融資の審査に通過できるほどに信用力と返済能力が高い企業」というイメージが付き、社会的信用性が向上します。



取引先との契約に良い影響が及ぶほか、さまざまな銀行からのプロパー融資の審査に通過しやすくなるでしょう。また、同銀行のプロパー融資を次回も利用しやすくなります。


プロパー融資のデメリット



審査スピードが早い、金利が比較的低いなどのメリットがあるプロパー融資ですが、次のようなデメリットもあります。申し込みを検討する際は、デメリットもチェックしておきましょう。


審査基準が高い



プロパー融資は、保証付き融資やビジネスローンと比べて金利を低く設定する代わりに、審査基準が高くなっています。これは、保証も付いておらず金利も低いようでは、貸し倒れたときの被害額が大きくなるためです。貸し倒れのリスクを可能な限り抑えるために、審査基準を高く設定しています。



審査基準は非公開なうえに、そのときの状況や同業他社との関係性、世の動向などさまざまな要素が絡むため、審査に通過できる可能性を事前に見極めることは困難です。


「金利が多少高くても可能な限り早く融資を受けたい」、「融資希望額が比較的少ない」、「プロパー融資の審査に通過できる見込みが少ない」といった場合は、保証付き融資やビジネスローンへ優先的に申し込んだ方がよいでしょう。


実績がない場合は利用できない可能性が高い



プロパー融資の審査に通過できるかどうかには、決算書の情報や信用力、取引先など、さまざまな要素が絡みます。また、プロパー融資を申し込む銀行との取引実績も重要な要素です。一切の取引がない場合、プロパー融資を利用することは難しいでしょう。



ただし、銀行にとってメリットが大きいと判断された場合は、実績がなくてもプロパー融資を利用できる可能性があります。例えば、社会的信用性が高く返済能力に一切の問題がない優良企業であれば、銀行の名を売る機会になり得ます。


このあたりのさじ加減は銀行の状況や担当者の考え方なども関係するため、過度な期待は禁物です。


返済期間が短い傾向がある



プロパー融資は貸し倒れリスクがあるため、銀行は可能な限り短期間で完済してほしいと考えています。そのため、保証付き融資やビジネスローンと比べて返済期間が短い傾向があります。ただし、プロパー融資を複数回利用していたり、信用性や返済能力が特に高かったりする場合は、返済期間を長く設定できるでしょう。



返済期間が短いと、月々の支出が増加するため、経営を圧迫する可能性が高まります。月々の返済額を算出し、経営を圧迫するリスクについて十分に確認が必要です。


返済期間が短く、月々の返済額の負担が大きすぎる場合には、まずは少額融資で実績を積むことから始めてみてはいかがでしょうか。


プロパー融資の審査で注目されるポイント

 




プロパー融資の審査では、次の項目が注目されます。


損益計算書や賃借対照表などの書類



プロパー融資の審査では、企業の返済能力や信用性などをチェックするために、次の書類の提出を求められます。


  • 商業登記簿謄本
  • 決算報告書(貸借対照表、損益計算書、キャッシュ・フロー計算書など)
  • 月次試算表
  • 事業計画書
  • 資金繰り表
  • 取引先銀行の一覧表
  • 納税証明書
  • プロパー融資の申込書



銀行によって提出書類は異なりますが、上記は基本的にマストでしょう。必要書類については、担当者に確認してください。



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取引実績



プロパー融資を申し込む銀行との取引実績も審査項目の1つです。一切の取引実績がない場合は企業の信用性を測りかねるということで、審査で不利になるでしょう。そのため、プロパー融資の審査に通過できる可能性を高めたい場合は、普段から取引している銀行に申し込むことが重要です。


融資希望額



プロパー融資は融資額に上限が定められていませんが、いくらでも融資を受けられるわけではありません。融資希望額が高くなればなるほどに審査に通過することが難しくなります。多額を融資すれば、それだけ貸し倒れた際の被害が大きくなるため、最初は少額のみ融資されることが一般的です。



MEMO
債務償還年数は、(借入金の残高 – 運転資金)÷(税引後利益+減価償却費)で計算されます。

債務償還年数は企業の有利子負債返済能力を判断するのに非常に有用です。


業種業態によりますが、10年以内が目指すべき指標と言えます。


10年を超える場合は、借入依存が高いと見られ、営業活動による収入が少なく、財務活動による収入(銀行借入など赤字補填の調達)が多く、企業経営として、長期的に見ると非常に厳しいです。


債務償還年数が6年~7年を超えたあたりから、収益力や財務体質の改善を検討した方が良いと言えます。


>>財務分析について解説|銀行融資や格付けに影響する経営指標とは



プロパー融資の審査に通過するためのポイント



プロパー融資の審査に通過できる可能性を高めるために、次のポイントを押さえましょう。


保証付き融資で実績を積む



銀行との取引実績がない、あるいは少ない場合は保証付き融資で実績を積むことから始めてみてはいかがでしょうか。融資の返済実績を積むことで返済能力の証明と信用性の向上が期待できます。保証付き融資の融資額は高額でなくとも問題ありません。少額の融資でも、完済した実績を積み重ねることが重要です。



もちろん、100万円の融資実績を積み重ねても、1億円のプロパー融資を受けられるとは限りません。将来的に融資を受けたい金額を踏まえて、保証付き融資の融資額を決めましょう。


メインの口座として使う



プロパー融資を受ける予定の銀行の口座にキャッシュフローを集約させてください。銀行が資金の出入りを把握できるようになるため、プロパー融資が可能かどうか判断しやすくなります。また、企業の透明性が高まることで信頼関係も構築しやすくなるでしょう。


利益を増やす



どれだけ売上が高くても、利益がほとんど出ていない経営状況は健全とは言えません。利益を増やせば、返済能力や信用性を高めることができます。


また、保証付き融資やビジネスローンを利用しつつ利益を増やして、融資を受けたお金を経営に有効活用できていることを証明することも重要です。多額の融資を受ける目的は、経営を立て直すだけではなく事業を大きく成長させることも挙げられます。融資をうまく活用できることを証明できれば、銀行からの信用性が高まるでしょう。


専門家に相談する



銀行に提出する決算報告書や月次試算表、事業計画書などの内容が審査結果に大きな影響を及ぼします。そのため、資金調達に精通している専門家に相談して、各書類の作製をサポートしてもらうのも1つの方法です。また、経営の立て直しや利益率のアップなどに長けた経営コンサルタントに相談するのもよいでしょう。


まとめ



プロパー融資は、審査期間が短くて金利が低いというメリットがある一方で、審査基準が高い、取引実績がない場合は審査に通過できない可能性が高いなど、いくつかのデメリットがあります。プロパー融資が自社に向いていると判断できれば、融資を受けたいときに申し込んでみてはいかがでしょうか。



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