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経営改善

後継者不足で廃業は増えるのか?



近年の中小企業では、後継者不足の問題が深刻化してきています。


後継者不足により廃業になってしまう企業が増加するのではないかとの懸念も生まれているのです。


次々と中小企業が廃業に追い込まれてしまえば、経済の衰退につながる恐れもあります。


そこで今回は、後継者不足により本当に廃業は増えてしまうのかという点に注目しながら、実際に廃業した事例や解決策などをご紹介します。


現時点で跡継ぎについて悩んでいるという方や、将来的に後継者問題になるかもしれないと危機感を覚えている方は、ぜひご参考ください。


廃業する理由



中小企業が廃業に至る理由は様々ですが、特に多く見られるのは以下の2点です。


・後継者不足による廃業

・経営難による廃業


それぞれを詳しくご紹介していきます。


後継者不足による廃業



経営自体は何の問題もありませんが、現経営者の高齢化や健康状態の問題で会社経営を退こうとした時、後継者不在でやむなく廃業するケースがあります。


後継者不足に陥る理由もいくつか挙げられます。


例えば、少子高齢化の影響でそもそも人手不足になっていること、親族への事業承継はトラブルが起きやすく子どもも承継する意思がないことがあるでしょう。


経営難による廃業



中小企業だと経営難による廃業も多く見られます。


東京商工リサーチが行った2016年「休廃業・解散企業」動向調査の結果、2013年~2015年に休廃業・解散した企業のうち約半数は赤字経営だったことが分かっています。


跡継ぎがいても、経営難にある会社を継がせるのは酷だと考え、引退を機に廃業するケースも少なくありません。


>>後継者がいない会社の選択肢とは


廃業と倒産の違い



後継者不足の中で廃業が問題となっていますが、「倒産」とどのような点に違いがあるのでしょうか?


改めて、廃業と倒産の違いについて確認しましょう。


廃業とは



廃業とは、跡継ぎがいなかったり、経営者の高齢化や病気などが原因で、事業をストップさせることを言います。


そのため、後継者問題がクリアされれば事業をそのまま継続することはできます。 


自身が経営から引退しても、親族への事業承継や第三者へのM&Aを行うことで問題解決に至るケースは多いです。


倒産とは



一方、倒産とは資金繰りがうまくいかず、会社経営をストップせざるを得なくなることを言います。


跡継ぎとなる人材はいるのに、経営面の悪化で事業が続けられなくなってしまうのです。


倒産にも種類があり、主に「法的倒産」と「私的倒産」に分けられます。


法的倒産は法的手続きから債務整理を実施し、経営の立て直しを図ったり支払い不能なら破産申告を行ったりすることになります。


私的倒産は取引の停止処分や任意整理(内整理)を行った結果、倒産する場合を指します。


このように、廃業は自主的に会社運営をやめること、倒産はこれ以上会社を運営できないことという違いがあります。


>>倒産と廃業の違いとは


後継者不足により廃業した事例



後継者不足による廃業は、特に老舗と呼ばれるような企業・店舗で見られます。

どのようにして廃業していったのか、具体的な事例をご紹介します。


梅の花本舗



駄菓子としても親しまれていた梅ジャムは、梅の花本舗が製造した商品です。


梅の花本舗では昭和22年から元祖梅ジャムを販売しており、駄菓子屋を中心に商品が展開されました。


経営は比較的順調でしたが、社長の高齢化によって体力が落ち、関節を痛めてこれ以上無理できない状態にまで至ったため、廃業を決めたそうです。


廃業を決めた後、事業を引き継ぎたいとの申し出もあり、会社を存続することは十分に可能でした。


それでも、徐々に駄菓子屋が減少していったり、少子化が進んだり、さらに昔に比べて子どもの味覚が変化していることから、今後続けていても採算が取れなくなると判断し、廃業の道を選択したのです。


羽衣文具株式会社



羽衣文具株式会社は、チョークを製造する会社として経営を続けてきましたが、2015年に廃業の道を選びました。


愛知県春日井市を中心にチョークの製造・販売を手掛けていた羽衣文具は、国内のシェアも約3割で1990年には約9,000万本も作っていたそうです。


しかし経営者の体調悪化を理由に後継者探しを始めましたが、結局後継者になり得るような人物を見つけられず、会社自体も赤字が続いたため廃業を選んだそうです。


後継者不足の解決策



昔から親しまれていた商品の販売や、国内シェア3割という数字を誇っていた企業であっても後継者不足の影響で廃業を選択してしまいます。


中小企業が後継者問題を解決しようと考えた時、どのような対策を講じると良いのでしょうか?


M&A



後継者というと親族や従業員から選ぶイメージがありますが、M&Aでは第三者へ会社を譲渡する方法を指します。


第三者へ会社を譲渡するというと悪い印象を思い浮かべる方もいますが、実際には様々なメリットが得られる方法です。


・オーナーの手取りが増える



廃業とM&Aでは、純粋にオーナーの手取りが変わってきます。


例えば廃業した場合、現在の預金から在庫の処分費用や借入金の返済など、大きな負債を抱えてしまう可能性があります。


しかし、M&Aなら会社が保有する建物や機械などを評価してもらい売却できるため、負債をなくすこともできるのです。


特に企業価値が高ければ高いほど会社を高額で売却でき、引退後の生活にも困らないでしょう。


・従業員の雇用継続や取引先との関係を守れる



廃業するということは、従業員の働く場所もなくなってしまうということです。

そのため、従業員は路頭に迷ってしまう可能性があります。


M&Aなら雇用契約はそのまま継続されるため、従業員も安心して働けます。


また、これまで長きにわたり築き上げてきた取引先との関係も、M&Aを行えばお世話になってきた取引先に迷惑をかけることなく関係を守れるのです。


・赤字経営だと清算することも難しい



そもそも会社を清算するのは、基本的に財務体質が健全な会社ばかりです。


財産の価値が減っても借金が残らないので、廃業を選択しても問題ありません。


逆に、赤字経営の状態で清算すると個人には多額の借金が残ってしまい、経営者自身が返済していかなくてはなりません。


このことから、廃業を選択する前にM&Aも検討しておくべきだと言えます。


特に赤字経営でこのまま廃業となると借金返済が大変だという方は、M&Aについて専門家に相談してみてください。


>>赤字や債務超過の会社は事業承継できないのか?


国の支援体制



後継者問題に悩む経営者をサポートするために、国も支援体制を築き上げています。


・事業承継ネットワーク

・後継者人材バンク

・事業承継補助金


3つの支援体制について詳しく解説していきましょう。


事業承継ネットワークとは



商工会や金融機関などがネットワークとしてつながり、後継者不足に対する支援を行っているのが、「事業承継ネットワーク」です。


中小企業をメインに後継者問題に関する情報提供や専門的な支援機関との仲介を行っています。


地域ごとに取り組んでいる内容が異なっているため、具体的な活動を全てご紹介することはできませんが、今回は大阪府の事業承継ネットワークで行われているサポートをご紹介しましょう。


・事業承継診断



事業承継診断とは、事業承継診断を行ってスムーズな事業承継に進むための取り組みです。


事業承継診断の結果から、無料で専門家を派遣し、どのような支援が必要か適切なアドバイスをもらえます。


また、事業承継後に後継者が素早く事業活動へ移れるようにするための取り組みも行っています。


・経営者保証解除事業



経営者の保証解除を目指し、経営の磨き上げを支援したり、無料で専門家を派遣し金融機関と打ち合わせをしてもらったりできます。


・ベンチャー型事業承継



ベンチャー型事業承継は、中小企業の現経営者に向けたものではなく、若手の後継者をサポートするための支援です。


定期的にセミナーやワークショップなどを実施し、経営者としての知識と実力を身に付けていきます。


個別での相談にも応じてくれるため、新規事業の導入や業態転換を相談する際に利用すると良いでしょう。


後継者人材バンクとは



後継者人材バンクは、企業経営者に向けて後継者になる人材をマッチングさせる取り組みを行っています。


後継者人材バンクを利用する際には、申し込んでから面談があり、ノンネームシートと呼ばれる会社情報を記載した書類を作成して手続きを済ませます。


マッチング後は秘密保持契約を結び、お互いの情報が社外に流出しないようにするため、安心してサービスを活用できるでしょう。


また、後継者人材バンクは各都道府県の事業引継ぎ支援センターで行われているため、信頼できる機関での相談と言えます。


事業承継補助金とは



事業承継補助金は、事業承継から新たな取り組みを目指している後継者を対象にした補助金制度です。


後継者承継支援型と呼ばれるⅠ型と、事業再編・事業統合支援型と呼ばれるⅡ型があり、Ⅰ型とⅡ型で目的と補助金の上限が変わってくるため、注意が必要です。


・Ⅰ型


後継者が会社を引き継いだ際に、新たな事業を開始するための一部経費の補助を目的としています。


小規模事業者だと200万円の上限で補助率が3分の2、それ以外の事業者だと150万円の上限で補助率は2分の1となります。


また、事業所の廃止や事業の集約・廃止を行う場合、最大300万円の上乗せが可能です。


・Ⅱ型


Ⅱ型はM&Aを行い、新たな事業を開始しようと考えている方向けの補助金制度です。


Ⅰ型とは異なり、上限額は審査結果によって決められます。


例えば、審査結果で上位に入れば600万円の上限で補助率が3分の2、上乗せ額は最大600万円まで可能です。


逆に上位ではなかった場合、450万円の上限で補助率が2分の1、上乗せ額は最大450万円までとなります。


>>事業引継ぎ支援センターとは


まとめ



中小企業にとって後継者問題は非常に深刻な問題です。


本来であれば業績も問題なく、存続すべき会社であっても、後継者不足によって廃業を選択せざるを得なくなっています。


しかし、廃業以外にも選択肢は存在します。


M&Aは廃業よりもオーナーや従業員、取引先にとってメリットの大きな方法です。


後継者不足で廃業を選択するよりも前に、M&Aについて検討してみましょう。



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