経営改善
2020/08/10
経営者として成功する会社に共通する特徴ばかりを探っていると、潰れる会社の特徴を見過ごしてしまいがちです。
会社の経営で大切なのは一時的に成功することではありません。長く事業を継続できてこそ、経営は成功と言えます。
長く事業が継続できず潰れてしまうのには原因が必ずあります。
今回は、大切な会社を潰さないために知っておきたい、
・潰れる会社の特徴
・会社が潰れる前兆と原因
・会社を潰さないために何ができるか
を紹介していきます。
目次
まずは潰れる会社の社長の特徴を紹介します。
潰れる会社の社長は、数字に弱くワンマン、現場を知らない、イエスマンを重用するといった特徴が見られます。
社長が数字に弱いと、会社の状況をきちんと把握できていない場合が少なくありません。
損益が悪化し自己資本が減るという前兆を放置すれば、会社のお金はなくなって会社は潰れます。早い段階で会社が潰れる前兆を見抜けるかどうかで、倒産を回避できるかどうかが決まるでしょう。
経営者は営業活動さえしていればよく、会社のお金については経理担当者に任せておけば良いという考え方は間違いです。
経営者ならしっかりと財務諸表の数値を理解して、日頃から会社の資金繰りの状況を把握しておく必要があるのです。
また、近年大手企業でも導入されている働き方改革についても、それほど前向きではなく、社員と真摯に向き合っていない傾向にあります。
明らかに仕事をしていないと思われるケースもあり、会社経営に真剣に取り組んでいない社長は会社を倒産させてしまう場合が多いでしょう。
潰れる会社で働いている社員は、真面目な人ほどメンタルを病んでいます。
平気で働いている人は、自分のことしか考えていないか、すでに会社に見切りをつけて転職活動をし、表面上でイエスマンとして振舞いながら給料をもらうためだけに会社に来ています。
チームで働くという意識がなく、周りと協力して仕事をしようとしないことも特徴です。素直さや誠実さが感じられないことが少なくありません。
時間にルーズなところがあったり、だらだらと長時間労働したりします。
人材が育っておらず、レベルの低い人が重要なポストにいます。上司にゴマをする人、コバンザメのような人が重用され、ミスを他人の責任にするなど会社の雰囲気は最悪です。
普段から挨拶や雑談をすることがなく、オフィス内が整理整頓されておらず雑然としていることも特徴です。
また、常に人手不足の状態が続いている場合も非常に危険です。
>>経営者としてハッピーリタイアするには?会社を高値で売却する方法
会社が潰れる前兆は必ずあります。経営者なら損益計算書や貸借対照表を理解して、会社が潰れる予兆を見抜くスキルを身に付けておくべきでしょう。
特に、貸借対照表を理解することは重要です。
会社が潰れる前兆をチェックして、倒産を回避する経営判断ができるようにしてください。
会社経営が黒字から赤字に転落した状況です。経費が売上を上回っているため、会社が潰れる危険性が高くなります。
赤字経営が倒産に直結するわけではないものの、赤字の状態が続くことはよくありません。
赤字の継続は倒産の入り口と考えてください。
会社のお金、つまり内部留保が減った状況で注意が必要です。赤字経営が続いて損失が生じると、会社の自己資本は徐々に減っていきます。
自己資本が減り続け資本金よりも純資産が少ないという資本欠損となれば、会社が潰れる兆候と考えてください。
純資産がマイナスとなれば債務超過なので、大きな改革をしなければ会社を再建することは難しい状態です。
そもそも、なぜ会社は潰れてしまうのでしょうか?会社が潰れる主な原因は以下の4つです。
売上の不振が続き資金繰りが悪化すると、会社が潰れる危険性が高くなります。
急激な売上不振に対しての対策は難しい場合が多いものの、ゆっくりと売上不振になっているのなら早めに気付くことで倒産は回避できるでしょう。
取引先の倒産に影響され、連鎖倒産するケースもあります。
大手企業が破綻することも増え、傾注取引が連鎖倒産の原因となる事例も増えました。特定の取引先という存在に依存した経営は倒産リスクを抱えた状態と言えます。
ビジネスモデルの破綻も倒産の原因となります。
特にターゲット層を間違えてしまい、経営に行き詰まるケースが少なくありません。
時代が変われば経済環境は変わります。大きな災害や新型コロナウイルスの問題など、社会システム全体に影響する変化が起きた場合、元の状態に戻る可能性は低いと言えるでしょう。
変化した先には新しい時代の新しいシステムが確立されるので、変化に合わせて会社も進化していかなければなりません。
経済環境の変化に対応できない会社は淘汰され、いずれ潰れてしまうでしょう。
会社の事業資金が回らなくなり、支払いが滞り始め資金ショートの状態になると会社が潰れる危険性が高くなります。
実際に資金ショートが発生しそう、または発生したとき、会社を潰さないためにできることをご紹介します。
売上を急に上げることは非常に困難です。
まずは、支払う経費の部分を見直して、必要ない経費削減を第一に考えましょう。
会社の売り上げを上げるためには営業活動に効率的に時間を割くことが重要と言えます。
会社が潰れそうになり、経営者が資金繰りに奔走するようになると、会社の稼ぐ力が削がれてしまうこともあるでしょう。
資金繰りは一人で悩んでも解決しません。資金繰りの専門家に早期に相談すれば、会社再建に最適な方法を提示してもらえるので、プロの知識を活用することをおすすめします。
支払いが滞れば会社の信用は失われます。そのため、突然の支払い遅延は避けなければなりません。
まずは、支払いの優先順位を明確にしてから支払い猶予の交渉を始めましょう。
会社が苦しいという状況を正直に説明して、銀行や取引先、税金などの支払いを待ってもらう交渉をします。猶予期間と支払日が決まったら、支払い期限は必ず守り信用を失わないことが大切です。
金融機関からの借入がある場合は、返済条件の変更つまりリスケジュールを検討し、会社が潰れるというピンチを乗り切ってください。
月額の返済額を一定期間だけ減額してもらう、返済の期限を延長してもらうなどを検討しましょう。
ただし、リスケジュールにより経営の立て直しが可能という適切な経営改善計画は必要です。経営改善計画をしっかりと策定して、リスケジュールの有効性を金融機関に納得してもらいましょう。
リスケジュールすれば一定期間は返済猶予となるため、資金繰り自体が楽になります。そして、リスケジュールをすれば金融機関が法的な回収を行わないので、リスケジュール中は倒産リスクがないと言えます。
ただし、リスケジュールの期間中は原則として新たな融資は受けられない点ので、日々の売上による入金で会社の資金繰りを行っていかなければなりません。
売上の減少が続けば、半年~1年で会社が潰れてしまいます。
潰れる会社の特徴に当てはまり潰れる前兆がある場合、経営者としては早期解決を目指さなければなりません。
しかし、会社を潰さないための対処療法的な施策を数多く打ったとしても、やはり抜本的な解決をしなければ状況を大きく変えることは難しいでしょう。
時代が大きく変わる中、問題解決の方法として、中小企業のM&Aが活発化しています。
潰れそうな会社を売却する場合、一般的なM&Aの注意点に加えて押さえておきたいポイントが4つあります。
事業の将来性に不安を感じている、廃業や会社清算は避けたいという中小企業の経営者が知っておきたい、会社売却のポイントを紹介しましょう。
中小企業のM&A市場は規模拡大が続いている状況です。国内M&Aの市場規模は約30兆円で、M&A実施案件数については4,000件を超え、特に中小企業のM&Aが活発化しています。
ただし、中小企業のM&Aには課題が多く、思ったような結果が得られずに失敗するケースも少なくありません。
中小企業のM&Aを成功させるには、早期に専門家に相談することが大切です。専門家と一緒に事前準備からしっかりと慎重に進め、プロの知識やノウハウを活用しながら交渉を進めましょう。
特に、潰れそうな会社ほど早めの相談が肝心です。「もっと早く相談していれば打つ手はあったのに」と後悔してからでは遅いので、適切なM&Aに向けて早めに専門のアドバイザーを選んでください。
中小企業のM&Aは大手企業のM&Aとはさまざまな点で違います。依頼するアドバイザーを選定する際には、中小企業のM&Aについて豊富な実績があるかをチェックしましょう。
M&Aが成功するかどうかは、中小企業に特化したアドバイザーを選定しているかどうかで決まると言っても過言ではありません。
弁護士や金融機関、M&A仲介会社などのアドバイザーから、中小企業M&Aに詳しいアドバイザーを選定してください。
潰れそうな会社を売却するなら、やはり企業買収・M&Aの経験が豊富な専門のアドバイザーを選ぶと安心です。
会社を売却するということは、経営者ではなくなることを意味します。潰れそうな会社とは言え、今まで一緒に成長してきた大切な会社を売るとなれば相当な覚悟が必要でしょう。
もちろん、会社売却・M&Aを行った後も、会社そのものが世の中から消えてしまうわけではありません。従業員もそのまま、取引先もそのままで会社が生き残り続けるケースも多いです。
しかし、会社売却をした瞬間から経営者ではなくなり、元経営者という立場になります。二度と経営に関われない立場になるという覚悟を持っておきましょう。
初めてのM&Aはイメージが掴みにくく、検討を進める中でも覚悟を決めずに買い手を探したりしがちです。
会社を売るということが何を意味するのか、しっかりと覚悟してM&Aに臨むことは最も大切なポイントとなります。
決断ができずに時間だけが経過している経営者を多く見かけます。潰れる会社の経営者の特徴として決断ができず、タイミングを失い、更に業績が悪化しているのです。
業績が厳しい場合は、時間が経てば経つほど、会社として取れる選択肢は少なくなります。一刻も早く第三者への相談を決断する必要があります。
今までと同じ行動をしていても現状は変えられません。自分自身で、変化を望み、決断すること。その一歩が大きな一歩となり、抜本的な状況の変化を生むのです。
会社が潰れてしまうと、働く社員にも取引先にも大きな影響が出てしまいます。そして、経営者自身も苦しい選択を迫られる状況に陥っていくでしょう。
だからそこ会社経営で目指すべき成功は、事業を安定して持続させることです。もし、少しでも経営上の不安があり倒産リスクに気付いたなら、早めに必要な対策を取らなければなりません。
会社を潰さないためにできる対策
・無駄な経費の削減
・専門家への早期の相談
・支払いの優先順位を明確にする
・リスケジュールを検討する
時代は常に変化し、今までの経営が通用しないという状況に陥っている中小企業は多くあります。生き残るためには、早め早めに不安材料を発見し、専門家のサポートを受けて健全経営に変えていくことが欠かせません。
具体的な経営再建を進める際には、経験とノウハウが豊富な専門のアドバイザーにサポートしてもらいましょう。
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