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M&A

M&Aアドバイザーの具体的な仕事は何でしょうか?

2018/08/05

回答 M&Aアドバイザーの仕事は売り手/買い手の条件面の調整と案件成約のための実務支援です。

近年中小企業においてもM&Aが盛んにおこなわれるようになりました。

その支援を行っているのがM&Aアドバイザーです。

M&Aアドバイザーが具体的にどのような業務を行っているのか、理解している経営者は意外と少ないのではないでしょうか?

高い報酬や年収を得る職業でもあるM&Aアドバイザーは、具体的にどのような業務を行っているのでしょうか?

今回はアドバイザーの業務内容から現在のM&Aアドバイザーに求められる能力まで、M&Aアドバイザーに関して可能な限り詳しくお伝えします。

M&Aアドバイザーの具体的な業務内容

M&Aの仲介会社やアドバイザリー会社に売却を依頼すると担当のアドバイザーが付きます。

基本的には会社の売却の先紹介や、交渉などを依頼される経営者(オーナー)から業務委託契約を締結し、その委託された業務の範囲内で支援を行います。

一般的な業務委託の内容は

(1膾炙や事業の売却及び買収(以下、本件取引という。)の候補となる先の探索・選定に関する提案・助言 (2)本件取引のスキーム等の助言 (3)本件取引の交渉および諸手続きに関するスケジューリング (4)本件取引に関する交渉の支援、助言 (5)本件取引に関わる合意書、覚書、契約書等の各種文書の草案の作成支援 (6)弁護士・公認会計士その他外部の専門家の紹介およびそれらとの折衝 (7)その他本件取引に関するアドバイザリー業務全般

です。

こういった内容の業務について、会社売却を希望される企業から委託を受け、業務を遂行していくことがM&Aアドバイザーの仕事になります。

上記の内容はあくまでも業務委託契約に記載されている内容です。

実務的な部分で言えば、

1.売却条件(譲渡価格、譲渡条件、スケジュールなど)を決定する 2.売却対象企業の簡易的な企業価値の算定 3.売却先に提出する譲渡企業の会社概要等の資料の作成 4.売却先の紹介、選定作業 5.売却先への事前プレゼン 6.売却先との面談や交渉、契約書作成実務 7.売却後のフォロー

こういった一連の業務を売手側の経営者の側に立って、アドバイスや実務的な支援をすることがアドバイザーの仕事です。

>>M&A業界みんなのギモン 【業務内容編】

現在のM&A業界でアドバイザーに求められる能力

具体的な業務は上記の内容ですが、この一連の業務を滞りなく遂行するためには、アドバイザーにもそれなりの能力が求められます。

税務、財務、会社法などの企業に関する知識はもちろん、売却対象となる企業の業界知識や経営に関する知識も備えておく必要があります。

   

アドバイザーの最も重要な仕事は売手企業、売却先との条件面の調整です。

そのためには一定のコミュニケーション能力が求められます

近年はその能力に加えて、

ご依頼頂いた企業を売却できる状況するコンサルティング能力も求められています。

なぜコンサルティング能力まで求められるのか?

それはM&A市場の最近の状況が大きく関わっています。

>>M&A業界の真実 手数料と担当者

なぜM&Aアドバイザーにコンサルティング能力まで求められるのか?

M&Aという言葉が新聞などで頻繁に目にするようになって10年程度経ちました。

その頃と今では実際に取扱われている企業の規模などは大きく変わり、ここ数年は中小企業もM&Aを頻繁に行うようになりました。

10年前は企業の合併、買収という、どちらかと言えば上場会社と投資ファンドが主要なプレイヤーでした。

それから、未上場の企業もM&Aを行うようになり、近年のトレンドとしては事業承継時の親族外(第三者)への譲渡案件がメインでした。

そういった企業はある程度、財務状況も問題なく、組織的な問題もない、いわゆる譲渡代金は高いが譲渡しやすい会社でした。

多くのM&A仲介会社やアドバイザー会社がそういった案件を中心に取扱ってきたので、会社の売却や事業の譲渡案件の獲得競争が激化するという結果になったのです。

そのような状況から徐々に譲渡案件の規模は小規模化していき、現在のスモールM&A(年商1億円程度の企業のM&A)が多く取り扱われることとなりました。

その結果、単純に右から左に売却先が決まるような優良な案件は少なくなり、大なり小なり何かしらの問題を抱えた企業のM&Aでの売却案件が増えているのが現状です。

  

もちろん、その流れに合わせてM&Aアドバイザーに求められる能力も変わってきました。

以前は売却依頼を頂いた状況で、そのまま売却先を探せば良かったのが、現在は何かしらの問題の改善、売却できる状況へ導く(問題を処理する)能力がM&Aアドバイザーに求められているのです。

現在のM&Aにおいては、アドバイザーに求められる能力が以前に比べて非常に高くなっています。

特に中小企業を中心としてスモールM&Aは、M&Aアドバイザーの能力に依存する案件が増えいるのが現状です。

よって、依頼するアドバイザーの能力がM&Aの結果に大きく影響してしまうのです。

どのアドバイザーに依頼するかは慎重に選ばないと、案件成約の結果に大きな影響が出てしまうことは事前に理解しておきましょう。

>>会社売却を依頼するFA(アドバイザー)の選び方とは?

まとめ

アドバイザーの具体的な業務は下記の通りです。

1.売却条件(譲渡価格、譲渡条件、スケジュールなど)を決定する 2.売却対象企業の簡易的な企業価値の算定 3.売却先に提出する譲渡企業の会社概要等の資料の作成 4.売却先の紹介、選定作業 5.売却先への事前プレゼン 6.売却先との面談や交渉、契約書作成実務 7.売却後のフォロー

現在のM&Aにおいては、これらの業務を円滑に遂行する能力が、M&Aアドバイザーには求められています。

取扱う案件が多岐にわたる(優良企業だけでなく、中小の企業も売却の対象となったため)ため、今までよりも会社売却の成否がアドバイザーよって決まるケースも増えてきています。

会社の状況も踏まえた上で、依頼する会社やアドバイザーも十分に検討した上で依頼をしましょう。


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