1. M&Aを検討するなら【ミツカル】
  2. > コラム
  3. > 経営改善
  4. > 廃業・倒産の危機を回避する方法とは?

経営改善

廃業・倒産の危機を回避する方法とは?

後継者不足や経営難で廃業・倒産を考える人は少なくありません。

しかし、会社や事業を売ることで最悪な事態を回避できる可能性があります。


第三者への譲渡(M&A)の方が大きい退職金を得られる可能性もあり、経営者が抱える悩みを解決できるなどメリットは廃業・倒産よりも多いです。


今回は、廃業と倒産の違いからM&Aのメリットなどについて解説していきます。


「廃業」と「倒産」の違い



廃業と倒産、どちらも業績の悪化からやむを得ず経営をやめるものと考えられています。


しかし、実際はそれぞれ異なる意味合いを持っています。

まずは、廃業と倒産の違いから確認していきましょう。


▶廃業の意味



経営者が自主的に経営や事業を辞めて会社を解散させることを廃業と呼びます。

廃業の場合、経営者の意思で決まるので経営・事業を辞める理由は様々です。


▶倒産の意味



法的な定義はありませんが、会社経営の継続が難しい状態でやむを得ず辞める際に倒産という言葉が使われます。


会社の経営継続が難しい状況とは、主に資金不足で取引先に買掛金や従業員に給与の支払い、借入金・負債の返済が厳しい状態を指します。


倒産の場合、弁護士に依頼して民事再生・破産、私的整理などの法的手続きを行っているのが一般的です。


▶廃業や倒産を選択する際の留意点



廃業も倒産も取引先と従業員に多大な迷惑をかける選択です。


特に倒産は余裕のある準備期間を設けられず、取引先や従業員には直前での説明になるケースが多く混乱が起きます。


一方、廃業は解散時期も自分で選べるので、準備期間をしっかり設定して取引先と従業員に対して、真摯に説明をし、混乱を避けるように対応しましょう。


>>倒産と廃業の違いとは


廃業する理由とは



中小企業の経営者が廃業を選択する理由は色々ありますが、代表的な理由次の3つが挙げられます。


▶後継者不足



中小企業庁の報告では、1995年の日本国内の経営者は47歳前後が最も多いという記録があります。


ところが、2015年には66前後までに年齢が上昇しており、経営者は高齢化に進んでいます。


経営者が高齢化して自分で経営が難しくなってきた時、普通は後継者に引き継いでもらいます。


しかし、現代は後継者の確保に悩む人は多くみられます。


最近は独身貴族や晩婚化という言葉を耳にするようになりましたが、経営者の中にも色々な事情から子どもがいない人もいます。


また、子どもいても親である経営者自身が子どもを縛りたくなかったり、そもそも子どもが事業や経営に興味を持っていなかったりすることも多く、そういう理由で引き継げないケースもあります。


社内から後継者を選ぶにしても育成に大きなコストと時間がかかり、外部から招いての事業承継にも十分な労力が求められるので、ハードルは高いです。


その結果、会社は黒字であっても自分の代で辞めてしまおうと考え、廃業する経営者は少なくありません。


▶人材不足



後継者の不足以上に倒産のリスクがあり、問題となっているのが人材不足です。

少子高齢化に伴い日本の人口と生産年齢人口は減少しています。


その状況では有効求人倍率は上がる一方で、どの企業も労働力の確保に苦戦を強いられている状況です。


また、働き方の価値観も変化しています。


働き手にとって「ここで働きたい」と思える企業でないと、求人を出しても応募が来ない、もしくは早期退職という事態を招くでしょう。


仕事内容によっては特定の技術や知識を必要とする場合があります。


業界によっては技術者や専門職者自体の不足により人材を確保できないというケースも多いです。


▶経営悪化



事業の収益力が低下し、業績が上がらず悩む会社も多いです。


特に中小企業は特定の取引に依存しやすいので、主要取引先との取引がなくなると黒字から赤字に転落する恐れがあります。


他にも時代の変化により業界や事業の需要がなくなった、日本や世界経済の悪化、社内での不祥事などが様々な原因で経営難になる場合があります。


経営状況が悪化しても、その後立て直しができれば廃業を選択する必要はありません


しかし、中小企業は事業再生の知識が乏しく、再建は難しいと考えて廃業が選ばれる傾向にあります。


倒産/廃業の推移



2000年以降、日本の企業は廃業や倒産が増加しています。

商工リサーチの調査によれば、2013年以降の休業・廃業・解散にいたった企業件数は、3万件台、倒産は8000件~1万件台で推移しています。


年間5万件以上の企業が休廃業・解散・倒産に至っている状態です。


2020年に入ってからは新型コロナウイルスの影響による中小規模の企業の廃業・倒産のニュースも多く流れました。


では、コロナ禍での倒産・廃業の状況や今後の状況はどうなっているのでしょうか?


▶コロナ禍の影響による倒産/廃業の状況



帝国データバンクの情報によれば、コロナ禍での倒産・廃業の発生は2月29日から始まり、5月10日に100件になりました。


そして、その後もハイペースで件数は増えていき、2020年11月12日時点でコロナ関連の倒産件数は全国697件と判明しています。


そのうち法的整理を行った件数は623件で、細かく見ると次のようになっています。


・破産…591件

・民事再生法…29件

・特別清算…3件


多くの企業は清算型の破産手続きを選択しており、再建型は減少しています。


特に負債1億未満で従業員数が5人未満の企業に破産が集中しているようです。


また、コロナの影響で事業停止にいたった企業は74件となっています。


業種別でみると最も多いのは105件の飲食店で、次に多いのは65件のホテル・旅館でした。


日本は外国人に人気のある観光地ですが、コロナで旅行者の減少から飲食店やホテル・旅館、観光関連は大きなダメージを受けています。


例えば、免税店を各地で展開するラオックスは、6月までの中間決算は売上が前年同期よりも37%減少、損益は139億円の赤字となっています。


企業自体は廃業・倒産に至ってはいないものの、全国24店舗の半分となる12店舗は閉店となりました。


他にもアパレル・雑貨小売店、建設・工業業、食品卸、アパレル卸といった業種が上位に入っています。


一方、コロナの流行で巣ごもり需要が高まり、飲料品小売業や医療・福祉事業の倒産は減少傾向にあります。


また、巣ごもりのお供としてゲームの購入者が増えたことで、任天堂はコロナ禍でも業績を伸ばしています。


他にも満員電車やバスでの通勤・通学を避けるために自転車の利用者も増え、自転車ブランドのシマノなども業績は良好です。


コロナによる需要の変化により、企業の明暗は大きく分かれていることが分かります。


▶今後も増えると想定される倒産/廃業



2020年上半期は、11年連続で赤字累積や掛金等の回収難などが理由の不況型倒産が80%を超えています。


ただ、例年の景気動向とは少し異なり、コロナの影響で販売不振に陥り倒産となった企業が全体の74%を占めています。


また、中小企業では後継者問題がコロナにより表面化し、後継者不足での倒産も増加しました。


ただ、各種支援策により運転資金の不足による倒産はある程度、抑制効果を見せています。


しかし、9月から再び倒産件数は増えています。

主な理由は、支援が切れる時期に差し掛かっているからです。


そうなると、コロナ以外の理由も含めて全倒産件数は6年ぶりに9000件台を突破する可能性があります。


新たな支援策に「GO TO トラベル」と「GO TO イート」がスタートしましたが、トラブルも相次ぎ、期待外れという声もあります。


いずれにしても元の売上に戻るまでには時間がかかるとされており、その間を上手く乗り切れるかどうかが明暗を分けるでしょう。


過剰債務の解消や追加の資金調達などが上手くいかなければ、今後も廃業・倒産する企業は増えていく可能性があります。


>>WBF(ホワイト・ベアファミリー)の民事再生とコロナ禍における宿泊/旅行業の課題


取引先や従業員を守るためのM&A



廃業と倒産では会社の状況はそれぞれ違いますが、取引先と従業員に迷惑をかけることには変わりありません。


取引先の経営悪化や従業員が路頭に迷う事態ことを回避する方法に、M&Aは有効策です。


M&Aは株式や事業を他の経営者に承継する方法であり、取引先との関係性や従業員との契約をそのまま引き継いでもらうことが可能です。


他にも後継者問題や人材不足といった問題の解決にもつながります。


特に今の日本社会は人材不足が大きな課題となっており、人材確保が難しい中小企業は多額の広告宣伝費をかけるところが多いです。


人材の獲得競争は激化に向かっているため、効率良く人材を確保しようと中小企業間でも積極的にM&Aが行われるようになりました。


また、資金力の高い買い手であれば事業の一部を売却し、安定した経営基盤を整えて再建を図ることも可能です。


廃業・倒産では残るものが少なくデメリットの方が大きいですが、M&Aでは様々なメリットに期待できます。


▶廃業を考える企業がM&Aをするメリット



M&Aでは、株式譲渡と事業譲渡の2パターンがあります。


基本的には買い手企業の意向に従う形になりますが、廃業の場合はどちらかを選択できる可能性があります。


株式譲渡は事業承継や経営基盤の強化などを目的に行われる手法です。


一方、事業譲渡は赤字事業の撤退や事業の選択、特定の事業に集中したいといった目的に最適です。


手法を選べるのであれば、経営者の希望にマッチした譲渡方法を選択できます。


また、経営者の退職金においてもM&Aの方がメリットは大きいです。


廃業では会社保有の資産から借入金や負債を支払い、残りの資産が経営者の退職金となります。


しかし、M&Aなら売却した金額が丸ごと経営者の退職金になります。


廃業にかかるコストよりも売却で得られる資金の方が多いのであれば、M&Aを考えてみてください。


▶倒産を考える企業がM&Aをするメリット



赤字や業績不振で倒産しそうな会社でもM&Aは可能です。

全ての倒産寸前の会社がM&Aに成功しているわけではないものの、譲渡により回避している事例は多いです。


例えば、株式譲渡の事例では、支援企業に全借入金の引継ぎを条件に実行されたケースがあります。


倒産が近付いている会社の場合、経営者は視野が狭くなり、選択肢が倒産という考えに至りがちです。


しかし、M&Aが可能かどうか早めに相談することで、それを回避できる可能性は十分にあります。


M&Aに成功すれば後継者問題の解決、連帯保証からの解放、資金力のカバー、自社にない技術の取得によるさらなる発展などの恩恵を受けられます。


>>会社売却のメリット/デメリットとは

選択肢を持つためにはとにかく早めの相談を



倒産や廃業に悩んでいる時は、できるだけ早めに相談してください。

検討を長く続けていても、経営状況はどんどん悪くなる一方です。


相談は早ければ早いほど、廃業・倒産以外の選択肢を増やせるメリットがあります。


今置かれている状況や他にどんな選択ができるのか、それを知る意味でも第三者の相談は重要です。


その上で、経営者や会社にとって最善な選択を決定してください。


誰に相談をするべきか?



相談が重要と言っても、誰に相談すれば良いのでしょうか?

第三者というと、銀行や弁護士、つながりがある他の経営者などが挙げられるでしょう。


しかし、どの相手も廃業・倒産の相談相手にはやや適しません。


例えば、銀行は廃業・倒産のリスクがあると分かれば、支援に後ろ向きになってしまうでしょう。


弁護士は倒産の処理も大事な仕事なので、廃業や倒産の方向で話が進むケースも少なくありません。


同じ悩みやリスクを持つ他社の経営者は、どこからか話が漏れて風評被害を受ける可能性があるのでおすすめしません。


それでは、誰が相談相手の相応しいのかと言うと、顧問税理士か中小企業のM&Aに強い専門会社です。


顧問税理士は経営状況をよく把握している人物なので、良きアドバイザーになってくれるでしょう。


ただ、会社や事業の売却に強いかどうかは、税理士によって経験や実績が異なる点がデメリットです。


一方、M&A専門の会社は経験豊富で、ケースの応じた選択肢の提案ができます。


>>中小企業のM&Aを成功させるポイントと相談先の選び方


判断する基準を設ける



廃業や倒産のリスクは経営者なら誰でも抱える悩みです。

最善の選択をするためにも、事前に判断基準を設けておきましょう。


▶経営者自身の年齢



廃業・倒産のリスクがあれば、できるだけ若いうちから考えておいた方が良いです。


高齢の経営者は病気や体力・判断力の低下といった問題が起きやすいです。


また、50歳あたりから世の中の流行などについていけず、そこから経営が落ち込み、対応できずに経営難になる中小企業もあります。


後継者の確保や育成、事業譲渡にしても時間がかかるので、まだ自分の意思で判断できる健康体の時点で準備した方が廃業・倒産以外の選択が選びやすくなります


まだ若いから大丈夫だとは先延ばしにせず、年齢が障害になると思ったらすぐに行動に出ましょう。


▶後継者の有無



後継者の有無も廃業・倒産を決める要因となります。

身内や社内に後継者がいれば、引退の時期までじっくりと育成しましょう。


後継者の育成には最低でも5年は必要と言われていますが、余裕を持って育てる場合は10年ほど見積もっておく必要があります。


つまり、経営者は引退時期の目安から逆算して育てていかなければなりません。

まだ後継者がいない場合は後継者探しから始めます。


しかし、なかなか適任が見つからない時や自分がすでに高齢化している場合は、事業承継も視野に入れて準備していきましょう。


▶経営状況(廃業できるかどうかの判断)



経営を続けるかどうかは、損益計算書の営業利益が黒字か赤字かによって判断できます。


営業利益は「売上総利益(総売上高-仕入れ等の売上原価)-(販売費+一般管理費)」で算出でき、企業は得ている本来の利益を求められます。


これが黒字であれば経営は継続可能、しかし赤字なら早急の対策を講じないと復活は難しいです。


施策を立てても黒字化の見通しがなければ、経営が大きく傾く前に廃業すればある程度の資産を残すことが可能でしょう。


ただし、債務超過は通常清算での廃業ができないので、倒産という形になってしまいます。


経営状態で今後の判断が変わってくるので、しっかり把握しておきましょう。


▶M&Aで売却できる可能性



経営の継続に不安があると視野が狭くなりますが、M&Aの選択肢があることも心に留めておきましょう。


赤字企業でもM&Aで会社や事業を売却できる可能性はあります。


業績が悪い、債務が多いからと諦める前に、専門会社に相談してM&Aの準備を進めてみてください。


株式譲渡と事業譲渡ではメリットや目的が変わってくるので、どっちが最善か考えることも大事です。


まとめ



廃業と倒産は混同されがちですが、正確には異なります。

廃業は負債を会社の全資産で賄え、自主的に選択する方法ですが、倒産は負債を賄えきれない会社が選ぶ手段です。


しかし、M&Aで会社や事業を売却すれば、消滅を回避できるので取引先や従業員を守れます。


さらに、売却金を経営者は得られるので、廃業の選択よりも大きな退職金を確保できるかもしれません。


倒産においても破産手続きを回避できるメリットがあります。


他にも後継者が見つかる、人手不足の解消などの問題解決にもつながるのがM&Aの魅力です。


日本の中小企業の8割は赤字と言われていますが、そこから抜け出す方法は廃業・倒産以外にもあります。


自社にはどんな選択肢があるのか、早々に第三者に相談して廃業・倒産を回避していきましょう。



全国に無料相談を承ります。

ご相談は無料です。お気軽にお声かけください。

Copyright© 2018 BIZIGN. All Rights Reserved.