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会社売却の際にはどんな税金が発生するのか

2019/04/13

 

会社売却をするにあたり、会社や事業を売却して得た譲渡代金にどういった税金が発生するのか。

気になる経営者も多いのではないでしょうか?

 

 

多くの経営者が譲渡価格や税金のことばかり気に取られていませんか?

 

 

実はその考えは間違っています。

 

 

より高い譲渡代金で譲渡することに一生懸命になること自体は全く悪いことではありません。

その考え方が間違っています。

 

 

高く売却することよりも多くのお金を手元に残すことの方がより重要なのです。

そのためには、税金の知識は知っておく必要があります。

 

 

具体的なスキームは税務に関わることですので、専門の税理士にお願いするとして、今回は知識として会社や事業を売却した際にどういった税金がかかるのかをお伝えします。

 

 

それが多くの金額を手元に残す第一歩となるはずです。

 

 

株式譲渡による売却

 

株式会社を売却するとなった場合、株式を譲渡することで売却するのが一般的です。

 

 

発行株式の過半数、もしくは3分の2を取得した時点で、新しい経営者が会社の命運を分ける議決権を完全に押さえたことになります。

 

 

大企業では一定数の株式を所有し続けるケースもありますが、中小企業のM&Aにおいてはすべての発行株式を譲渡してしまい、完全に売却することが一般的です。

 

 

株式譲渡によって会社を譲り渡す方法は、株式の譲渡だけで済むことからもっとも簡単な手法です。

 

>>株式譲渡のメリット・デメリットとは

 

 

誰が会社を売却するのかが重要

 

中小企業では、その会社を興した経営者が一番多くの株式を持っていることが大半です。

そのため、通常は株主=経営者となります。

 

 

税負担に関して言えば、株主が個人として売却するのか、それとも法人として売却するのかで税負担の内容が変わってくる点は注意が必要です。

 

 

個人か法人かの違いは個人株主と法人株主となり、どの立場で会社を売却するかで、売却した場合に得る金額へ税負担が変わります。

 

 

個人株主の場合には譲渡所得、法人株主の場合には譲渡益で、税金のかかり方も異なってきます。

 

 

個人と法人で、その後の税の種類が異なる事を知っていると、税制面における負担を抑えることが可能になるでしょう。

 

>>会社を売却する方法とは

 

 

「個人」と「法人」どちらで売却するのが優位?

 

中小企業の場合には、会社の経営者が大株主ということはよくあるため、個人株主として売る方が税制面で得になるのか、はたまた法人株主として売った方がいいのかが気になります。

 

 

個人株主が売却した場合には譲渡所得となり、法人株主だと譲渡益です。

 

 

税制面で言えば、税負担が軽いのは個人株主で、法人株主の方が会社売却を行った際に支払うべき税金額は大きくなります。

 

 

これを踏まえておくと、中小企業でどちらでも対応できるという場合には、税負担を極力抑えることができる個人株主として売却する方が税負担でみれば優位です。

 

 

税計算の方法が違うことが最大の理由

 

個人株主と法人株主とが会社を売却した際に、税負担額で差が出るのは、個人株主の場合の譲渡所得と法人株主の場合の譲渡益における、税計算の方法が異なるのが最大の理由です。

 

 

個人株主が会社を売却する場合は、会社を取得した取得費(出資額相当)や売却で発生した譲渡費用を譲渡所得から差し引けます。

 

 

取得費とは会社を興す際に投入した資本金で、いわゆる経営者自身が出資したお金であることから、売却時に得た所得から差し引けるのです。

 

 

譲渡費は文字通り会社を譲渡にかかった費用のことで、特にM&Aの場合にはアドバイザリーに支払う費用(M&Aの成功報酬費など)が高額なため、これらの費用を差し引いた残りの金額に税金が課せられる仕組みになっていますので、税負担の軽減は大きいと言えます。

 

 

法人株主だとどうなるのか

 

法人株主の場合には個人ではなく法人とみなされるため、売却で得るお金は譲渡益になり、出資金を差し引くことができません。

 

 

また、出資金が明白でない場合に、概算取得費と言って売却時に得たお金の5%を取得費として引けるのも個人株主に特化され、法人株主には認められないのも大きな相違点です。

 

 

法人株主は、売却によって得た譲渡益から売却のために必要とした経費しか差し引けないので、税負担が個人株主よりも重くなります。

 

 

両者が支払うことになる税の種類の違い

 

個人株主として会社を売却して得た譲渡所得に対しては、所得税と住民税がかかります。

 

 

所得税は売却した翌年に、確定申告を行って納税するので、住民税はこの前年の所得によって算出されます。

 

 

ただし、個人株主は分離課税方式となるので、会社の売却で得たお金と、その後、新たに事業をして得た収入とは合算されないのが特徴です。

 

 

仮に事業を行わず、無収入になった場合には、必ずしも住民税額がこれまでより多くなるとは言い切れないケースも考えられます。

 

 

法人株主として売却した場合は、法人が譲渡益という利益を得たという解釈になるため、法人税が課税されます。

 

 

法人税は総合課税となるため、会社の売却で得た譲渡益とは別に所得があった場合、すべての所得を合算して課税するので、個人株主よりも税負担が重くなるのです。

 

 

ただ、個人株主の税計算は、所得税15.315%+住民税5%=20.315%なのに対し、法人税率は企業によって異なり、15%~23.2%の間で変動します。

 

 

総合課税なので、収入が多くなればなるほど税金の額も多くなるものの、税率だけで見ると個人株主よりも低い法人税になる可能性もあり、少しは納税負担が軽くなると考えられるかもしれません。

 

>>会社売却に関わる具体的な費用はどの程度なのか?

 

まとめ

 

株式譲渡の場合には、「個人」所有で売却する場合と、「法人所有」で売却する場合では支払うべき税金の額は異なります。

 

 

【個人】での売却の場合

 

会社を取得した取得費(出資額相当)や売却にあたって発生した譲渡費用を譲渡所得から差し引けます。

 

 

取得費とは会社を興す際に投入した資本金で、いわゆる経営者自身の出資金であることから、売却時に得た所得から差し引けます。

 

 

個人株主として会社を売却して得た譲渡所得に対しては、所得税と住民税がかかります。

 

 

所得税は売却した翌年に、確定申告を行って納税することになり、住民税はこの前年の所得によって算出されます。

ただし、個人株主は分離課税方式となるため、会社の売却で得たお金と、その後、新たに事業をして得た収入とは合算されないのが特徴です。

 

 

【法人】での売却の場合

 

法人株主の場合には個人ではなく法人とみなされるため、売却で得るお金は譲渡益になり、出資金を差し引くことができません。

 

 

法人株主は、売却によって得た譲渡益から売却のために必要とした経費だけを差し引けるので、税負担が個人株主よりも重くなります。

 

 

法人株主として売却した場合は、法人が譲渡益という利益を得たという解釈になるため、法人税が課税されます。

 

 

法人税は総合課税となるため、会社の売却で得た譲渡益とは別に所得があった場合、すべての所得を合算して課税することになり、個人株主よりも税負担が重くなります。

 

 

個人と法人ではこういった違いがあるため、あらかじめ顧問の税理士などに売却時のシミュレーションを行い、「個人」と「法人」どちらにメリットがあるか確認しておくことをお勧めします。

 


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