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企業統治(コーポレートガバナンス)についてわかりやすく解説します。



企業統治(コーポレートガバナンス)の強化は、企業の能力を最大限に引き出すことに繋がります。反対に、コーポレートガバナンスに問題があると、社内で不祥事が連続したり、代表取締役社長の暴走が起きたりするでしょう。ここでは、企業統治(コーポレートガバナンス)について、わかりやすく解説します。


コーポレートガバナンスとは



コーポレートガバナンスは、企業経営の統治と監視を意味します。ただし、明確に定義が定められているわけではありません。企業経営統治・監視の「方法」のことをコーポレートガバナンスと呼ぶ場合もあります。


例えば、コーポレートガバナンスの方法となる監査役や社外取締役の設置、情報開示の徹底などが挙げられます。


2015年6月から実施されている「コーポレートガバナンスコード」は、「上場企業が守るべき企業統治の指針」のことです。内容には、社外取締役の2名以上の設置が記載されています。これは、あくまでも指針であり、従う義務はありません。


どのような形でコーポレートガバナンスを強化するべきかは、企業によって異なります。


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コーポレートガバナンスの目的



コーポレートガバナンスの目的は、公平かつ透明性のある企業経営を行うことです。公平性と透明性に優れた企業経営は、株主の利益を守ることに繋がります。株主の信頼を得ることで、結果的に企業価値の向上や持続的な成長を得られます。


上場を目指す場合は、コーポレートガバナンスの遵守が必須でしょう。


上場を目指していなくても、企業経営の統治と監視は結果的に企業の利益に繋がります。


それでは、コーポレートガバナンスの目的について、さらに詳しくみていきましょう。


経営者による不正を未然に防ぐ



経営者が会社を私物化したり不正を働いたりするケースは少なくありません。経営者による暴走によって、顧客情報の漏えいや資金の不正利用などが起こり、企業の信頼性を失墜させる恐れがあります。


そうなれば、自社だけではなく取引先の企業にまで多大な影響が及び、連鎖倒産が起こる可能性もあります。コーポレートガバナンスの遵守によって経営者の暴走を抑え込めるため、結果的として企業の利益を守れるのです。


経営者の暴走を防ぐ



株主に利益を還元するには、企業が市場を見極めて適切な行動をとる必要があります。経営者が株主の利益に一致しない行動をとることを防ぐために、コーポレートガバナンスによって監視することが大切です。企業全体の成長性が高いからといって、経営者が優れているとは限りません。


会社は経営者の私物ではないため、十分に監視する必要があります。


株主の権利を守る



株主には、以下2つの権利があります。


自益権・・・会社が得た利益を配当などの仕組みで受け取る権利

共益権・・・会社の意思決定に関与する権利


しかし、コーポレートガバナンスができていない企業では、株主の自益権と共益権が守られない場合があります。コーポレートガバナンスを遵守することで、株主が得るべき正当な権利を守ることが可能です。


株主の平等性を担保する



株主が得られる権利は、持ち株数や株式の内容によって異なります。コーポレートガバナンスの順守によって、持ち株数や株式の内容に応じた権利を与えることが可能です。平等性が担保されていない場合、株主は不満に感じて株を売却してしまいます。


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関係者の権利を守る



企業は、従業員や顧客、債権者によって支えられています。これらの関係者はステークホルダーと呼ばれ、企業が経営を続けるうえで欠かせない存在です。


コーポレートガバナンスの徹底によって、ステークホルダーの権利や立場を守れます。権利や立場を守れない場合、従業員が頻繁に退職してしまい、人材不足に陥ったり、スキルが高い従業員が育たなくなったりするでしょう。企業を持続させるためにも、関係者の権利を守ることが大切です。


株主と意思疎通する



株主の利益を確保するには、継続的な対話が欠かせません。経営方針の変更や新戦略の立案などにおいて、株主に十分な説明が必要です。意思疎通がスムーズになることで、株主の権利を守れるとともに、企業に対する好感度が高まります。


企業の透明性を確保する



企業の透明性の確保には、適切な情報開示が欠かせません。例えば、株主に不利な情報を欠かさない場合、株主に不利益が及びます。企業が持続的に存在し続けるには、株主の協力が必要です。企業の取り組みや課題への対処など、あらゆる情報を開示しましょう。


業績や財政の状況だけではなく、現在抱えている企業課題まで開示することで、株主や取引先、従業員などの利益を保護できます。


利益を保護する姿勢を見せることで、信頼関係の構築に繋がるでしょう。


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取締役会の責務を全うする



取締役会の責務は、会社の持続的な成長や企業価値の向上、収益性の改善などです。コーポレートガバナンスの遵守によって、結果的にこれらの目的を達成できます。経営陣を監視することで不正を防ぎ、企業全体を監視することで事業をコントロールします。


コーポレートガバナンスの問題点



コーポレートガバナンスの問題点は、企業活動のスピード感が失われる恐れがあることです。徹底した監視体制では、今すぐに行動すべきタイミングで行動できず、結果的にチャンスを逃す恐れがあります。


これは、イレギュラーにおける承認ルールなどを定めておくことで回避できるでしょう。そのため、コーポレートガバナンスを整備したうえで、適切に運用することが大切です。


また、会社の成長の妨げになる可能性もあるでしょう。ステークホルダーへ利益を還元するために、短期的な利益を追い求めてしまい、長い目で見た経営ができなくなります。また、経営陣によるリーダーシップを取りにくくなることで、現場のモチベーションの低下や離職率アップなどの問題が起こる可能性もあります。


内部統制やコンプライアンスとの違いとは



内部統制は、公正かつ透明性が高い経営のために、経営者や従業員が守る必要がある仕組みです。例えば、業績のモニタリングや事業継続のリスク評価、IT化に向けた整備、統制環境の整備などがあります。


そのほか、情報漏えいを防ぐための社内ルール、上長承認のフローなども内部統制の1つです。


コーポレートガバナンスと内部統制の違いは対象者です。コーポレートガバナンスが経営者を対象としているのに対し、内部統制は経営者と従業員を対象としています


コンプライアンスは法令遵守や社会規範を守ることを指します。法令違反やモラルに反する行為は、世間からの信頼を失墜させるでしょう。一見、大きな問題にならないと思えるような小さな不正でも、企業の信頼を大きく揺らがせる原因になります。


従業員の不正やモラルに反する行為で倒産した企業は少なくありません。そのため、コーポレートガバナンスを遵守するうえで、コンプライアンスの徹底は欠かせないのです。そして、コンプライアンスの強化のために、コーポレートガバナンスの仕組みが必要です。


具体的にコーポレートガバナンスを実施するためには



それでは、コーポレートガバナンスの実施方法を具体的にみていきましょう。


組織面の準備



コーポレートガバナンスの実施には、組織面の準備が必要です。まずは、社外役員や委員会を設置しましょう。経営体制を監視する機関の設置によって、不正への抑止力になります。社内から選定すると癒着問題が起こる恐れがあるため、社外取締役や社外監査役などを設置しましょう。


また、業務を執行する機関と意思決定をする機関を隔てるための執行役員制度を導入することが大切です。意思決定と執行の両方の権利を持つ人物は暴走しやすいため、それぞれ明確にわけた方がよいでしょう。


実施に関する準備



コーポレートガバナンスを実施するために、業務の可視化を図る必要があります。日本企業は、各部門や部署ごとに単独で業務を遂行しており、横のつながりに乏しい傾向があります。また、経営層が会社全体を見渡すのではなく、利益に繋がる重要な部署や部門にのみ注目するのです。


このような体制では、管理の目をかいくぐり不正を働く人物が出てきてしまいます。会社全体の業務を可視化して、管理しやすい体制を整えましょう。営業支援システムや顧客管理システム、基幹統合システムの導入などで、管理体制を整えやすくなります。


運用する際の注意点



コーポレートガバナンスを強化する際には、株主や従業員、取引先からの理解が欠かせません。理解を得られていないまま強化しても、成果は出ないでしょう。コーポレートガバナンスの必要性や妥当性、従業員や株主にどのようなメリットがあるのかなどを伝えることが大切です。


>>株式の持ち分による株主の権利の違いとは

まとめ



コーポレートガバナンスの強化は、結果的に企業の成長や企業価値の向上に繋がります。コーポレートガバナンスに問題があると、代表取締役社長の暴走を招いたり、株主の間で不公平が起きたりします。企業の崩壊を招く恐れもあるため、できるだけ早くコーポレートガバナンスを実施しましょう。


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