M&A
2019/02/02
~会社売却を成功へ導くアドバイザーの選び方~
このコラムでは日頃、経営者の方やM&A業界に馴染みがない方向けに、M&A業界のギモンについて、分かりやすくお答えさせて頂きます。
今回はアドバイザー編として会社売却を依頼する会社や担当者についてお伝えします。
会社を経営している中で、
「後継者もいないし、そろそろ会社の今後について考えなくては…」
「会社は売却できるのか」
など、会社を売却すること(第三者に引き継いでもらうこと)について、いろいろと考える経営者も多いのではないでしょうか?
その際に、どこに相談をしたらいいのか悩まれる経営者も多いかと思います。
今回はM&A業界みんなのギモン【アドバイザー編】と題しまして、
1.アドバイザーの具体的な仕事
2.アドバイザーは必ず入れた方がいいのか?
3.どういった基準でアドバイザーを選ぶべきなのか?
についてお伝え致します。
目次
アドバイザーの具体的な仕事は、M&A(会社の売却や事業の譲渡)を成約するために、依頼者から売却に関する業務の委託を受け売手及び買手側に立ち支援を行うことです。
M&A業界においては、大きく【アドバイザー会社】と【仲介会社】に分けることができます。
アドバイザー会社は、
売手もしくは買手側のどちらかのアドバイザー(業務支援)として、M&A成約に向けた助言や具体的な業務遂行の支援を行います。
一方、仲介会社は、
売手、買手双方に立ち、案件のマッチングから成約までの助言及び具体的な業務遂行の支援を行います。
ここでは、売手側の具体的な支援内容(売手側から依頼される業務委託内容)についてお伝えします。
売手企業から依頼される一般的な業務委託の内容は、
です。
こういった内容の業務について、売却を希望される企業と業務委託契約を締結し、委託を受けた業務を遂行していくことがアドバイザーの仕事になります。
上記の内容はあくまでも表面的な業務であり、実務的な部分で言えば、
1.売却条件(譲渡価格、譲渡条件、スケジュールなど)を決定する
2.売却対象企業の簡易的な企業価値の算定
3.売却先に提出する譲渡企業の会社概要等の資料の作成
4.売却先の紹介、選定作業
5.売却先への事前プレゼン
6.売却先との面談や交渉、契約書作成実務
こういった一連の業務を売手側の経営者の側に立って、アドバイスや実務的な支援をすることがアドバイザーの仕事です。
会社の売却を依頼する場合は、アドバイザーを絶対に入れないといけないのでしょうか?
答えは、必ず入れる必要はありません。
仮にアドバイザーに求めるものが、買手企業を探してほしいということだけであれば、近年はインターネットなどで、M&Aをマッチングしてくれるサイトもありますので、そのサイトを利用すれば買手企業を探すことは十分に可能です。
もしくは契約書などの書類のチェックのみを必要としてるのであれば、顧問弁護士に依頼するのも1つの方法でしょう。
一方でアドバイザーを入れることによるメリットがあることも事実です。
具体的なメリットとして
● 譲渡価格の交渉がスムーズに行える
● 譲渡後のリスク防止策などきめ細やかな対応ができる
などがあります。
特に譲渡価格の交渉などは、直接売手側、買手側で行うと売手側が不利になる場合が多いです。
また、日本人の特性かもしれませんが、お金のことはあまりはっきりと言えないという経営者も多いので、その点はアドバイザーを入れる大きなメリットかもしれません。
それでは簡単ですが、それぞれ個別に見ていきましょう。
アドバイザーを入れることでのメリットで一番に挙げられるのが、価格交渉などがスムーズに行える、という点です。
経営者の中には、金額の交渉が苦手で…という方もいらっしゃいます。
どちらかの言い値で決まってしまう場合もありますので、双方にとって過剰な金額の取引とならないためにも、アドバイザーを入れて価格交渉は行った方が大きな損失はないでしょう。
アドバイザーを入れて取引する上で、最も重要視される(重要度が高い)のがリスク防止です。
特に、お互い知った間柄同士の取引の際に、細かな決め事をしておらず後々に問題が発生したという場合は非常に多いです。
また、アドバイザーを入れることで、売手経営者/買手経営者が気付かなったリスク防止についても、多くの実務経験があるアドバイザーからアドバイスを受けることでリスク防止ができるはずです。
以上がアドバイザーを入れることによるメリットです。
もちろん、アドバイザーを入れることによって案件が成約した場合に報酬が発生するという、費用面でのデメリットはあるかもしれません。
しかしながら、10年以上M&A業界で実務を行っている身からすれば、報酬が発生したとしてもアドバイザーを入れるメリットの方が大きいように感じます。
では、具体的にはどういった基準でアドバイザーを選ぶべきなのでしょうか。
実はM&A(特に売手側の企業にとって)においては、アドバイザー会社の選択が、案件成約に大きな影響を与えるのです。
それ程、アドバイザー会社の選択は非常に重要な要素です。
ここでは、アドバイザー会社を選ぶ基準(ポイント)を、取り扱っている案件の内容に絞ってお伝えします。
依頼する企業が得意にしている案件と自社の会社でミスマッチがあると、会社や事業の売却が思うように進まない場合があります。
M&Aを取扱っている会社は、
①業種に特化している
②規模(売上規模)に特化しているのか
で大きく分けることができます。
※海外でのM&A(クロスボーダー)を取扱っているというのは除外させて頂きます。
①業種に特化している
業種特化型でいえば、医療関連、飲食関連、宿泊業(ホテルなど)などがあります。
上記の業種であれば、それを専門に行っている会社の方が成約率は高まります。
理由は業種に特化しているので、その業種/業態を理解していることや、多くの優良な買い手を知っているという点が上げられます。
②規模に特化している
規模に特化していることを判断するには、会社や事業の売却が成約した際の手数料体系を確認すれば、大よその取り扱い規模が分かります。
●最低報酬額が1,000以上の場合
この額の最低報酬額を設定している場合は、譲渡代金が2億円程度の企業です。
仮に売上規模でいえば、10億円程度です。
あくまでも最低報酬なので、実態としては売上規模15億以上の営業利益5,000万以上の会社を想定して頂ければと思います。
いわゆる上場しているM&A仲介会社や第一地銀の銀行、証券会社などです。
●最低報酬額が350~500万の場合
売上規模で言えば、1億~5億程度の会社を多く扱っています。
営業利益が1000万未満の会社が多いです。
いわゆる中小企業のM&Aを取扱っているという企業の多くは、この規模の会社の取り扱いをメインに行っています。
●最低報酬額が150万の場合
売上規模で言えば3,000万~2億程度の会社を多く取り扱っています。
営業利益は500万の会社が多いです。
この規模の会社を取扱っているのは、インターネットでのM&A仲介を行っている企業、各都道府県で運営している事業承継支援センター、地元の税理士、M&A専門会社などです。
どの会社に依頼するかで、あなたの会社の未来は大きく変わります。
まずは、複数の選択肢を提供して頂ける企業への相談をお勧めします。
もしくは、M&Aを取扱っている会社の中でも2~3社程面談をした上で、多くの選択肢を提供して頂ける会社へ依頼することが、良い結果を生むでしょう。
アドバイザーの具体的な仕事内容は
1.売却条件(譲渡価格、譲渡条件、スケジュールなど)を決定する
2.売却対象企業の簡易的な企業価値の算定
3.売却先に提出する譲渡企業の会社概要等の資料の作成
4.売却先の紹介、選定作業
5.売却先への事前プレゼン
6.売却先との面談や交渉、契約書作成実務
です。
アドバイザーを依頼するかどうかの判断は経営者次第です。
メリットとしては、
● 譲渡価格の交渉がスムーズに行える
● 譲渡後のリスク防止策などきめ細やかな対応ができる
があります。
10年以上の実務経験からお伝えできることは、報酬が発生したとしてもアドバイザーを入れて取引を行った方がメリットがあるという点です。
また、どのアドバイザー会社に依頼していいのか分からない場合は、アドバイザー診断サービスをご利用ください。
あなたの会社にあったアドバイザー会社が無料で診断できます。
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