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会社売却の契約

事業譲渡するための具体的な手続きとは

 

事業譲渡は会社の全て買収をするより簡単に思われていますが、包括的に行われる株式譲渡とは異なり、個別対応になるため、実は手続きは意外に煩雑です。

 

 

というのは、合併や会社分割のように権利や義務、資産や従業員などをすべて丸ごと移転するのと異なり、事業の内容からそれに付随する権利や義務まで個別に移転する必要があるからです。

 

 

そのため、事業の一部か全部なのか、一部の場合に重要な部分といえるのか、その事業の譲受対価の額はどうなっているかによって、必要な手続きが異なります。

 

 

買収する範囲を明確にし、不備なく行うことが大切です。

しっかりと流れをチェックして、不備や滞りがないように実施しましょう。

 

事業譲渡の内容により変わる手続きとは?

 

契約するにあたって重要事項を決定するために、譲渡会社(売手側)と譲受会社(買手側)ごとに取締役会の決議が必要となります。

 

 

そのうえで、譲渡・譲受する会社間で事業譲渡契約を締結します。

 

 

この際、一般的には譲渡する対象となる事業の譲渡を行う日、対価や支払い方法、財産移転手続き、従業員の引き継ぎに関する事項、競業避止義務に関する事項を定め、株主総会の期日を決めるのが一般的です。

 

 

譲渡する対象が事業全部、事業の重要部分であった場合の契約の流れは、次のようになります。

 

 

譲渡対象資産が、譲渡会社が持つ純資産の2割以上の場合、効力発生日の前日までに株主総会の特別決議を行うことが必須です。

 

 

一方、譲受会社の交付する財産が、譲受会社が持つ純資産の2割以上になっている場合には株主総会の特別決議が必要です。

 

 

また、事業全部、事業の重要部分であっても、それが純資産の2割以上になっているかどうかは、譲渡会社と譲受会社の資産規模によって異なります。

 

 

たとえば、譲渡会社では株主総会の特別決議が必要であっても、譲受会社では不要な場合もあります。

 

 

なお、譲渡会社の議決権を9割以上有する特別支配会社の場合、保有されている会社の株主総会決議は必要ありません。

 

 

つまり、親子会社間で事業の譲渡を行うにあたっては、親会社が子会社の議決権を9割以上保有しているならば、子会社が譲渡・譲受側のどちらであっても子会社における株主総会決議は必要ありません。

 

 

次に株主総会での議決が得られたら、株主への公告を効力発生日の二十日前までに行わなくてはなりません。

 

 

効力発生日の二十日前から前日までの期間で、あらかじめ反対の意思を公告した会社の株主は、譲渡・譲受どちらの会社にも公正な価格で株式買取請求が可能です。

 

 

一連の手続きが完了し、当初取り決めた効力発生日がくると、事業譲渡の効力が出ます。

 

>>株式譲渡と事業譲渡の具体的な違いとは?

 

簡易譲渡・譲受について

 

他社の事業全部の譲受に対し、交付する財産の帳簿価格が譲受会社の持つ純資産の2割以下である場合、また、譲渡会社の譲渡資産が譲渡会社の純資産の2割以下には、簡易事業譲受に当てはまるため、株主総会決議を行う必要はありません

 

 

平成26年の改正会社法の定めにより、簡易事業譲受に当てはまる場合には反対株主による株式買取請求権も認められないことになりました。

 

 

なお、事業の重要部分であるかは、量的および質的な観点から一つひとつ判断されます。

量的な目安として、利益や従業員数などが事業全体の1割を超えた場合には重要な一部として判断されます。

 

商号を継続利用する場合と債務承継について

 

譲受会社が譲渡会社の商号もそのまま継続的に利用することは多いです。

 

 

もっとも、この場合に譲受会社は譲渡会社の債務を弁済する義務も承継してしまいます。

 

 

商号の継続利用について譲渡会社の債務を負担しない旨の登記をするか、第三者に対して遅滞なく通知した場合には債務を弁済する義務を負わずに済みます。債権者を害しないよう、公示や通知の義務があります。

 

 

なお、商号を使用しないことになっても、事業に関する債務を引き受ける旨を公告した場合には、債務の弁済する義務を負わなくてはなりません。

 

債権や手形の取り扱いについて

 

売掛金は債務者に対して債権譲渡の通知で対抗できます。

 

 

ただし、第三者へ対抗するには譲渡会社の確定日付による債権譲渡通知もしくは債務者の確定日付による承諾が必要です。

その日付は事業譲渡の効力発生日以降でないといけません。

 

 

内容証明郵便により確定日付のある通知を行うか、より確実にしたいなら、公証人役場で効力が発生した譲渡日以降に確定日付を得ることが必要です。

 

 

買掛金は免責的債務引受契約に基づき、譲渡会社から譲受会社に債務が移転します。

 

 

支払手形は、譲受会社が譲渡会社の名義で定められた期日までに決済を済ませ、受取手形は譲渡会社から譲受会社へ裏書譲渡をすれば問題ありません。

 

中小企業M&Aにおける事業譲渡の注意点

 

中小企業のM&Aの場合は、買手企業は事業譲渡を好まれる場合が多いです。

その理由としては、買収リスクが低いという点です。

 

 

事業譲渡の場合は、事業に関わる一切の資産の対価として譲渡代金が支払われます。

引継ぐ債務としては、事業に関わった資産のリース資産が一般的であり、金融機関からの借入金や売手企業のその他の債務などは一切引き継ぐ必要はありません。

 

 

また、事業譲渡は手続きが煩雑なため事業規模が大きすぎる譲渡には向いていません。

 

 

仮に100名の従業員が関わっている事業の事業譲渡の場合は、100名の従業員の退社、入社の手続きが必要となります。

こういった場合は、従業員の退職リスクも高まるため、事業譲渡以外の方法を選択する場合があります。

 

 

その他、賃貸借契約の承継の可否、リース資産の契約の引継ぎの可否、許認可の引継ぎの可否などは、譲渡価格や譲渡自体に大きな影響を及ぼしますので、譲渡前にしっかりと各関係先に確認をしておく必要がありますので注意しましょう。

 

>>事業譲渡のメリット・デメリットとは?

 

まとめ

 

事業譲渡に関しては、譲渡する事業の規模や資産の規模により手続きが変わってきます。

 

 

譲渡対象資産が、譲渡会社が持つ純資産の2割以上の場合

効力発生日の前日までに株主総会の特別決議を行うことが必須

 

 

譲受会社の交付する財産が、譲受会社が持つ純資産の2割以上になっている場合

株主総会の特別決議が必要

 

 

事業全部、事業の重要部分であっても、それが純資産の2割以上になっている場合

譲渡会社と譲受会社の資産規模によって異なります。

 

 

たとえば、譲渡会社では株主総会の特別決議が必要であっても、譲受会社では不要な場合もあります。

なお、譲渡会社の議決権を9割以上有する特別支配会社の場合、保有されている会社の株主総会決議は必要ありません。

 

 

この様に譲渡する資産状況により必要な手続きは変わりますので、しっかりと準備をしたうえで事業譲渡の手続きを進めていきましょう。

 

 

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